2017年モデルビデオカメラの選び方

公開日:2017/10/23、 最終更新日:2017/10/25
今年の共通スペックは?
2017年モデル(2017年1-3月発売)のビデオカメラのメーカー別の特徴を紹介。最新のカタログ3社分を比べました。ハイビジョン機種と4K対応機種の違いも紹介します。

今年のビデオカメラ

2017年に発売されたビデオカメラは、去年と同じく、

  • フルハイビジョン(フルHD)(=200万画素以上=1920×1080)
  • 10倍以上の光学ズーム
  • 16GB以上の内蔵メモリ搭載+SDカード(ほとんどの機種は32GB以上搭載)

が、共通で付いていると思ってよいです。そこで、ビデオカメラを選ぶ際には、こういったどの機種にも付いている機能以外の部分(画質や使い勝手など)を見て選ぶ必要があります。さて、お気づきの方もいらっしゃると思いますが、2016年と2017年モデルでスペックに大きな違いはありません。ビデオカメラという製品が成熟したものになってきたため、画質などの基本性能に関しては大きな変化は見られません。2015年のモデルと比べてもあまり変わりません。どのメーカーも、細かな使い勝手や機能を改良しているのが今年のモデルの特徴です。

4K対応モデルが7万円を切ってきたが、弱点もある

一方で性能・機能面からもどんどん進化しているのが、昨年から登場している4K(1000万画素)対応のビデオカメラです。今年は、ついに実売価格6万円台になっています。去年は安くても8万円台だったのでだんだんと値段が下がって普及価格になってきています。4Kモデルは格段に画質がいいので、ハイビジョン対応機種と4K対応機種のどちらを買うか迷う方も増えています。

とはいうものの「手軽に使う」という点で、4K対応ビデオにはまだまだ弱点もあります。

  • 見るときに4Kテレビが必要
    せっかくの4K動画も、4Kテレビがないと画質を落として表示します。保存メディア(DVDやブルーレイ)も4Kではないので、画質が落ちてしまいます。
  • 使い勝手の面でも難点あり
    4K対応カメラは500グラム以上の重い機種ばかり。ハイビジョン機種は300グラム台が主流。また、技術的な制約により、ハイビジョン機種に比べズーム倍率が非常に低いです。
  • 4K動画はサイズが大きい
    内臓メモリ32GBで長時間の撮影ができないので、SDカードがたくさん必要。(ビデオカメラが対応しているSDカードの最大容量は128GBなので、大容量SDカードは使えない。)

このように、画質がいいからといって、必ずしも4K対応機種が良いとは言い切れないのがビデオカメラ選びの難しいところです。もちろん、ビデオは今撮って将来見るもの。4Kテレビの買い替えを見越して、二度と撮り直しできないので、できるだけ高画質な状態で残したいという方は多いです。そんなわけで、近い将来の普及を見越して動画を残したい方、写真カメラもコンデジより一眼レフがいいと思っているようなコダワリ派には注目の製品です。

ビデオカメラのライバルが増えてきた

ここ数年のトレンドとして、さまざまな機器を用途やシーンに合わせて使い分ける人が増えています。気軽に撮影したい時にはスマホ、野外アクティビティや自分撮りはアクションカム、超高画質なら一眼レフの動画機能を使うといった具合です。アクションカムなら、今までビデオカメラを使えなかった場面でも撮影ができ、GoProやソニーのアクションカムに人気が出ています。

とはいえ、手振れ補正、ズーム、動画撮影に適した指向性マイクなど、ビデオカメラが優れている点はたくさんあり、ファミリー向け、子供撮りにはやはりビデオカメラが一番です。このサイトでは、今年もファミリー向けビデオカメラを中心に紹介していきます。

2017年のメーカー別の違い

メーカー別の今年の特徴を見てみましょう。各社ともに画質以外の部分で個性を出すことに苦心しています。またモデル数を絞っていく傾向にあるようです。

サブカメラ搭載モデルが増えたパナソニック

パナソニックと言えば、去年も家電批評など家電系雑誌の「比較ランキング」「撮影レビュー」で1位の常連でした。ズーム時に画質が劣化しない・歪まないことが高く評価されていました。

また、昨年、パナソニックの目玉機能として登場し、上位機種だけに搭載されていたのが「ワイプ用サブカメラ」ですが、発売当初から売り切れが出るほど人気があったため、今年はミドルクラスの機種にもサブカメラが搭載されるようになりました。また、子カメラだけでなくスマートフォンをサブカメラとしても使うことができる「ワイヤレスワイプ撮り」なる機能も搭載されています。これを使うとテレビ番組みたいな動画が作れるというのがウリです。

ソニーは4Kモデルが充実

4Kビデオカメラ
By Rakuten WebService

ソニーは、ハンディカムサイズの4K対応モデルが2機種発売されています。最先端のテクノロジーで勝負してくるのはソニーならでは。去年の4Kモデルは、単なる「超高画質4Kビデオカメラ」でしたが、今年は従来からあるハンディカムの機能が全て搭載された4Kハンディカムになっています。

ソニーといえば、レンズがゆらゆら揺れるほどの手振れ補正機能がウリです。店頭でもゆらゆら揺らしてアピールしているのをご覧になった方も多いと思います。実は、この手振れ補正には弱点があり、縦の揺れには非常に強いものの、カメラを横にスライドさせた場合の横揺れは苦手でした。今年はその部分に改良が入っていて、比べてみると「確かに去年のモデルより横揺れに強くなった」というのがわかります。

JVCビクター

JVCは、ソニー、パナソニックとは完全に方向性の違うビデオカメラになってきました。それは、「雨・雪・砂ぼこり対応、連続5時間大容量バッテリー」と「壊れにくさ」をコンセプトにしたカメラです。デザインも「カシオGショック」のようなタフなデザインになっています。

ビデオカメラは運動会で砂ぼこりを浴びたり、子供が落としたりと、壊れやすい環境で使うことが多いので気の利いた新機能です。

どうして他社が防水やショックに強いビデオカメラを出さないのかというと、もともとのビデオカメラの機能を犠牲にする部分が出てきてしまうからです。たとえばショックに強いカメラを作ろうとすると、カメラの中で動く部分のある手振れ補正機能が犠牲になってきます。

そういったことから、ソニーやパナソニックは画質やズームといったカメラ性能を重視するために、こういう機能は出せません。JVCは、高級カメラメーカーではないので、そのあたりのコダワリを無視して、「おもしろいコンセプト」で勝負してきているのでしょう。

昨年に引き続き、JVCは新製品のモデル数が大幅に減っています。新製品は4機種だけ。4Kなど、高級機のラインナップはありません。なお、昨年度のモデルも在庫がある限り売っています。

キャノン

2016年に引き続き、今年も、キャノンからは新モデルが発表されませんでした。ビデオカメラはパナソニックとソニーでシェアが8割近く、キャノンにとって儲からないビジネスなので「撤退する」ということのようです。

とはいえ、もともと売っている機種は引き続き販売されていて、この機種は肌映りが良いと評判でもあります。

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